初めての文楽鑑賞 『絵本太功記』・『日高川入相花王』,県立青少年センターにて

今日は県立青少年センターで行われたかながわ伝統芸能祭の文楽公演を観てきました。文楽を見るのはこれが初めて。テレビでもあまり公演の放送ってないような気がしますが、私が今まで“文楽”に抱いた印象は(怒られるのを承知で言いますが、)‘ちょっと重々しく暗い雰囲気の人形劇’。人形師が紋付の着物(と袴かな?)を着、顔を隠さず堂々と姿を見せて、人形に命を吹き込む光景が独特で、なんとなくお近づきになり難いかな〜などと感じていたんですが、全然!そんなことはありませんでした。

本日上演した演目(私が観た夜の部)は『絵本太功記(えほんたいこうき)』と『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』。チラシのPDFファイル(あらすじなど)はこちら→http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/02/0230/jigyou/kikaku/h21/bunraku/bunraku.pdf
文楽というのは、ひとつの物語がとても長く“段”と呼ばれる細かく区切った幕で上演されることが多いようです。

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前半の『絵本太功記(えほんたいこうき)』は夕顔棚の段・尼ヶ崎の段。
初菊の仕草が息を呑むほど美しかった。動きはとっても控え目なのだけど、着物が真っ赤な振袖で、頭についているかんざしから銀の飾りが垂れていて、動くたびにキラキラ輝いていました。討ち死にする可能性が高い戦いに夫(許婚?)を送り出す妻(許嫁?)で、本当は引き止めたい気持ちがよく表れていて、要求されて鎧が入った櫃を運ぶ姿なんて、もう健気で健気で…(涙)。
人形の動きはどれも本当に細やか。竹を引っこ抜いて、刀で半分に切ったり、扇子を豪快に開いたり、、、途中から“人形劇”という意識はどこかに飛んでいました。


後半の『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』は渡し場の段。
清姫が川を泳ぐ場面は、恋人を追う姿が一生懸命で涙を誘うタイプなのかな?と思いきや、女の執念が露になっていてかなり恐ろしかったです。しかも、恋人の駆け落ちに着物の袖で涙を拭いていた可憐面持ちと髪の毛をバッサバッサ振りまいて川を渡る描写のギャップが凄まじい。

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大満足し、帰りに本日の上演プログラムの解説本を購入しました。(時間がなくてまだ読んでないです。)
チケット買うときに前の方か後ろの方か随分迷ったけど前から4列目にしてよかったです。チケット売り場のお姉さんは「首が疲れるかもしれない」と言っていましたが、そこまで高い位置じゃなかったので疲れるどころか、とっても見やすい位置でした(^v^)

また、観たいです。でも、国立文楽劇場は大阪にあるらしい。遠いなぁ〜〜。