梅雨明けしたはずなのに…

なんだか不安定な天気が続きますね。朝は晴れていて気持ちよかったのに…。。

私は夏の所々薄い雲が流れている真っ青な空を見るのが好きです。まさに、このブログの背景のような――。こういう空を眺めていると、無性に飛行機に乗りたくなります!どこまでも広がった雲海の上で、太陽の光が雲に反射した輝く光景を見ているだけで旅行の満足度の40%が満たされます。


本日は『西欧文化の自意識:考える葦』の最後の授業でした。半年に渡って、中世,ルネサンスの『カトリック』,宗教改革によって生まれた『プロテスタント』のそれぞれのキリスト教の教え・教会の行いを学んできました。私は、キリスト教の歩んできた歴史についてはあまりよく知らなかったので、この授業は全編通してとても興味深かったです。また、この授業では徹底して英語の文章を読解していくのですが、普段他の授業などで文章を読む場合、無意識のうちに自分流に都合良く解読してしまっていることがこの授業を受けて痛感したことです。英文読解は前から頗る苦手で受験の時も勉強を極力避けて通ってきましたが、もういい加減向き合わねばいけない時が来ました。

カトリック』と『プロテスタント』というと、真っ先に思い浮かぶのがスペインの巨匠ムリーリョ Bartolomé Murillo (1617-1682)が描いた『無原罪の御宿り』という絵画です。

          

「無原罪の御宿り」は、母アンナの懐妊の瞬間から聖母マリアが原罪を免れていたとするマリア信仰の教説を図像化したものである。しかし、聖母の聖性を否定するプロテスタント教国はもちろん、一般のカトリック教国内でもこれは正式に認められた教義ではなかった(1854年教皇ピウス9世在位中に教義として正式に認められた)。カトリック圏内で非公式ながら広まっていたこの教説を強力に擁護し、率先してその図像の発展を支えたのはスペインである。従って、その図像は、対抗宗教改革紀のカトリックの牙城であり、熱狂的なマリア信仰の舞台だったスペインにおいてこそ、最も取り上げられた図像だったのである。                  ―『2006年 プラド美術館展』図録より

この絵とは3年前、東京で『プラド美術館展』が開催された時に初対面しました。この絵には、ムリーリョ特有の優しさと美しさがよく表れており、少女のような無垢な表情の聖母マリアが天使に囲まれている姿は、作品の前に立つ人誰をも魅了し、またその人の信仰心に直接訴えかける不思議な力を秘めています。


―――さて、これからEssayを書かなくては…。今夜は徹夜になりそうです。